Microsoftが、Windows 11 version 25H2 / 24H2 向けのプレビュー更新プログラム KB5095093 を公開しています。対象のOSビルドは、25H2 が 26200.8737、24H2 が 26100.8737 です。
今回の更新では、Point-in-time restore、Windows Updateの一時停止終了日を選べるカレンダー、File Explorer改善、Secure Boot証明書更新対象の拡大、Officeアプリに関する既知の問題などが案内されています。
結論から言うと、KB5095093はプレビュー更新です。すぐに入れる必要があるかどうかは、使っているPCが個人PCか業務PCか、Office連携アプリを使っているか、復元・バックアップの準備ができているかを確認してから判断してください。
KB5095093で確認されていること
KB5095093は、Windows 11 version 25H2 / 24H2 向けのプレビュー更新です。主な情報を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 内容 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 更新プログラム | KB5095093 | 表示されているKB番号を確認 |
| 対象OS | Windows 11 version 25H2 / 24H2 | 自分のWindowsバージョンを確認 |
| OSビルド | 25H2:26200.8737 / 24H2:26100.8737 | インストール後のビルド番号を確認 |
| 種類 | Preview更新 | 通常の月例セキュリティ更新とは分けて判断 |
| 主な追加・改善 | Point-in-time restore、更新停止カレンダー、File Explorer改善など | 自分の用途に関係する変更を確認 |
| 既知の問題 | 一部のサードパーティアプリからOfficeアプリや文書を開けない場合がある | 該当アプリを使っていないか確認 |
プレビュー更新は、新機能や修正を早めに確認したい場合に表示されることがあります。すべてのPCで急いで適用するものではありません。特に業務PC、学校PC、会計ソフト、歯科・医療系ソフト、文献管理ソフトなどを使うPCでは、管理者やソフト提供元の案内も確認してください。
Point-in-time restoreとは
今回のKB5095093で目立つ変更のひとつが、Point-in-time restore for Windows です。これは、PCを以前の時点に戻すための復元機能です。
Microsoftの説明では、Point-in-time restoreは、OS、アプリ、設定、ローカルファイルを含むシステム状態を、最近の自動復元ポイントへ戻すことを目的としています。復元ポイントはローカルディスクに保存され、Volume Shadow Copy Service、つまりVSSを使って作成されます。
- PCを以前の状態へ戻すための復元機能
- 復元ポイントはローカルディスクに保存される
- VSSを使って作成される
- 標準ではおおむね24時間ごとに作成される
- 保持期間は最大72時間が目安
- 復元時にはBitLocker回復キーが必要になる場合がある
ただし、これは「バックアップ不要になる機能」ではありません。復元ポイントの対象や保持期間、空き容量、VSSの状態に依存します。重要な写真、仕事のファイル、会計データ、制作データは、引き続き別ドライブやクラウドなどへのバックアップを確認してください。
また、復元はPCを過去の状態へ戻す操作です。復元ポイント作成後に変更したファイル、アプリ、設定に影響する可能性があります。実行前には、画面に表示される注意と復元対象を確認してください。
Windows Updateの一時停止を日付で選びやすくなる
KB5095093では、Windows Update設定にカレンダー形式の操作が追加され、一時停止の終了日を選びやすくなる変更も案内されています。
これは、更新を永続的に止めるための機能ではありません。作業中の案件、出張、配信、録画、業務システムの締め処理など、再起動や更新を避けたい期間を一時的に調整するためのものとして考えるのが安全です。
- 更新停止の終了日を選びやすくなる
- 最大35日まで一時停止できる
- 必要に応じて終了日を変更できる
- セキュリティ更新を長期間止め続ける目的では使わない
- 業務PCでは会社の更新ルールを優先する
Windows Updateを止め続けると、重要な修正やセキュリティ更新も遅れます。更新を一時停止する場合でも、いつ再開するかを決めておくことが重要です。
File ExplorerやBluetoothなどの改善も含まれる
Microsoftの公式情報では、File Explorer、Bluetooth、タスクバー、ネットワーク、入力、音声、アクセシビリティなど、多くの改善も案内されています。
一般ユーザーが確認しやすいものとしては、次のような項目があります。
- File Explorerの起動速度や応答性の改善
- ディスクイメージをマウントする時のFile Explorer応答性改善
- File Explorerのアドレスバー入力の互換性改善
- OneDrive関連表示の修正
- Bluetoothオーディオや通話時の安定性改善
- 日本語手書き入力で英字認識の改善
- ごみ箱の完全削除確認で内部ファイル名が出る既知の問題の修正
一方で、これらの改善がすべてのPCへ同時に表示されるとは限りません。Microsoftは、段階的なロールアウトと通常ロールアウトを分けて案内しています。機能がすぐに見えなくても、必ずしも異常とは限りません。
File Explorerが不安定な時の一般的な切り分けは、以下の記事でも整理しています。
Windows 11でexplorer.exeが不安定な時の確認ポイント
Secure Boot証明書の更新について
KB5095093の案内では、Secure Boot証明書に関する通知も含まれています。Microsoftは、2026年6月から多くのWindowsデバイスで使われているSecure Boot証明書が期限を迎え始めること、消費者向けおよび管理されていないビジネスデバイスでは、ここ数か月にわたって新しい証明書が配信されていることを説明しています。
重要なのは、「証明書が更新されていないPCがすぐ起動しなくなる」と短絡的に判断しないことです。Microsoftは、新しい証明書を受け取っていないデバイスでも、引き続き起動と通常のWindows Updateのインストールは行われると説明しています。
- Secure Boot証明書の期限に関する通知がある
- 対象デバイスにはWindows Update経由で順次配信される
- すぐに起動不能になると断定しない
- BIOSやUEFI設定を不用意に変更しない
- 業務PCでは管理者の案内を確認する
Secure BootやBitLockerが関係する更新では、更新前にBitLocker回復キーを確認しておくと安全です。2026年6月のWindows Update全体の確認ポイントは、以下の記事でも整理しています。
2026年6月のWindows Updateが表示された時の確認ポイント
既知の問題:一部のサードパーティアプリからOfficeを開けない場合がある
KB5095093の既知の問題として、2026年6月9日以降に公開されたWindows更新をインストールしたあと、一部のサードパーティアプリからMicrosoft Officeアプリや文書を開けない場合があると案内されています。
Microsoftの説明では、OLE automationを使ってOfficeアプリを操作する一部アプリが影響を受ける可能性があります。影響を受ける可能性があるOfficeアプリには、Word、Excel、PowerPoint、Accessなどが含まれます。
Microsoftが挙げている回避策は、影響を受けるサードパーティアプリから起動するのではなく、Officeアプリや文書を直接開くことです。業務環境では、Microsoft Support for businessへの確認が必要になる場合があります。
- 会計・監査・業務ソフトからOffice文書を開いていないか確認する
- 文献管理ソフトからWord文書を開く運用がないか確認する
- 歯科・医療系ソフトなど業務ソフトからOffice連携していないか確認する
- Officeアプリや文書を直接開けるか確認する
- 業務PCでは管理者やソフト提供元の案内を確認する
この既知の問題に該当する環境では、プレビュー更新の適用を急がず、業務ソフトの対応状況を確認してから判断する方が安全です。
更新前に確認したいこと
KB5095093を適用する前に、次を確認してください。
- Windows 11 version 25H2 / 24H2 のどちらを使っているか
- KB5095093が「オプションの更新」として表示されているか
- 作業中のファイルを保存しているか
- 重要なファイルのバックアップがあるか
- BitLocker回復キーを確認できるか
- Office連携を使うサードパーティアプリがないか
- 業務PC・学校PCでは管理者の許可があるか
- 更新後に再起動できる時間を確保しているか
- 不具合時に復元やアンインストールを検討できる状態か

特に、業務で使うPCや、会計、医療、文献管理、CAD、配信、録画、制作環境などのPCでは、プレビュー更新を急いで入れるよりも、必要性と影響範囲を確認する方が重要です。
更新が表示されない場合
KB5095093が表示されない場合でも、すぐに異常とは限りません。対象OS、配信タイミング、段階的なロールアウト、管理者ポリシーなどにより、表示され方が異なる場合があります。
- Windows 11 version 25H2 / 24H2 か確認する
- 設定アプリのWindows Updateを確認する
- 詳細オプションの「オプションの更新」を確認する
- しばらく時間を置いて再確認する
- 会社PCでは管理者の配信方針を確認する
- 非公式サイトから更新ファイルを入手しない
Microsoft Update Catalogから手動入手する方法もありますが、一般ユーザーが急いでMSUファイルを手動適用する必要があるとは限りません。特に業務PCでは、管理者の配信ルールを優先してください。
以前の2026年6月Windows Update記事との違い
以前の記事では、2026年6月の月例Windows Updateとして、KB5094126 / KB5094127、Secure Boot、desktop.ini、BitLocker回復キーなどを中心に整理しました。
今回の記事は、KB5095093というプレビュー更新を対象にしています。Point-in-time restore、更新停止カレンダー、File Explorer改善、Office連携の既知の問題など、前回の記事とは確認したいポイントが異なります。
月例更新全体の確認ポイントは、以下の記事を参照してください。
2026年6月のWindows Updateが表示された時の確認ポイント|KB5094126・KB5094127・Secure Boot・desktop.iniを整理
やってはいけない対応
- プレビュー更新を全員に必須と断定する
- 業務PCで管理者確認なしに更新する
- Office連携アプリの影響を確認せずに適用する
- 非公式サイトから更新ファイルを入手する
- BitLocker回復キーを確認せずに重要PCを更新する
- BIOSやUEFI設定を不用意に変更する
- Windows Updateを無期限に止め続ける
- 不具合報告だけを見て「入れるな」と断定する
- 非公式修復ツールや怪しいドライバー更新ツールを使う
KB5095093で重要なのは、更新内容を確認し、自分のPCに必要かどうかを判断することです。プレビュー更新は、必要な人が早めに確認できる一方で、業務PCや重要作業用PCでは慎重に扱うべき更新でもあります。
まとめ
Windows 11 KB5095093は、version 25H2 / 24H2 向けのプレビュー更新です。Point-in-time restore、Windows Updateの一時停止カレンダー、File Explorer改善、Bluetooth改善、Secure Boot証明書更新関連の通知など、多くの変更が含まれています。
一方で、一部のサードパーティアプリからMicrosoft Officeアプリや文書を開けない可能性がある既知の問題も案内されています。会計、監査、医療、文献管理など、Office連携を使う業務アプリがあるPCでは、適用前に確認してください。
個人PCで試す場合も、バックアップ、BitLocker回復キー、再起動できる時間、更新後の動作確認を準備してから進めるのが安全です。業務PCや学校PCでは、管理者や情シスの方針を優先してください。